太陽と海の輝く街 イタリア モラ・ディバリにて 1

 

イタリアの南部、地図で言うと長靴のちょうどアキレス腱のあたり、アドリア海に面したプーリア州モラ・ディバリ。

二度目の海外生活は、日本人が3人しかいない小さな港町で始まった。

一度目の海外赴任もアメリカのノースキャロライナ州の日本人家族が同会社の5家族しかいないような田舎町だったが、

二度目は英語ではなくイタリア語、何より3人の子供は成長し夫婦2人だけの生活というのが大きな違いだった。

夫は俗に言う会社人間。心根は優しい人だと信じるが会社に居る時間が長く、自然に私一人でいる時間が多い。

私は何をどうしていったらいいのだろう・・・?・・自問自答の日々、閉塞感に苛まされる時が流れた。

が、その内に見えてきた物があった。

一から始めたイタリア語を使ってみると、拙い私の一言一言に懸命に耳を傾けてくれる人が何人もいた。

そんな風にイタリア人と接するようになり日本とは違う時間の流れ方、使い方がわかってきた。

そして、どこまでも広く抜けるような青空と紺碧の海が作り上げる美しい見知らぬ土地が少しずつ

居心地の良い場所へと変わっていった。