「Never mind!」は便利な言葉?

 

 治安がよく住みやすいシンガポールで最初にぶつかる小さな壁は、シンガポール訛りのシングリッシュ。

発音は短く、car parkは「カパ」としか聞こえない。そして、OKはOKら~、返事は短くcan 、can! can!と2回続けば、canの強調で

「もちろんOK!」ということになる。

そんなシングリッシュにも日々の暮らしの中で少しずつ慣れていくのですが、「never mind」だけは、何回聞いても、

いや、何回言われてもカチンとくる言葉でした。買い物で手違いから別の物を渡され気付かずに持ち帰り、手違いに気付いて

またお店に出向いても、涼しい顔で「Never mind !」と言って交換する。

エアコンメンテナンスのワーカーが大幅に時間に遅れ、「10時の約束だったでしょ?」と言っても、やっぱり「Never mind!」

「はあ?なんで、あなたに気にしないでって言われなきゃいけないの?まずは、‘Sorry’でしょう。そして、わたしがnever mind と言うんでしょう」と、英語を直訳することしかできないわたしは、カチンとくるわけです。

もちろん、英語の達者でない私は、心の中で思うしかないのですが…

 しかし、何回も何回もこんな場面に出くわすと、さすがに、「待てよ。これは、ちょっと私の解釈が違うかも…」となってきます。

「どんな文句にも、助けてくれる時もnever mindで何とかしてくれる。そう、never mindは、‘気にしないで/心配しないで’だけではなく、

言外に‘何とかするから大丈夫。任せて!’というニュアンスを含んでいるのか。

なんでもかんでもすみませんから始まる日本とは違い、契約が重視される外国では簡単に謝ることはしない。

そこで便利な言葉が、ここではnever mindなのか。

日本で、「すみません」が「ありがとう」のニュアンスを含んで使うことがあるように、シンガポールではnever mindが、

‘何とかするから大丈夫。任せて!’というニュアンスを含むということか…

想像の翼を広げ、寛容な心が身に着くシンガポールライフでした。