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Vol. 7: 米国の教科書と学用品

9月に入り、アメリカは新学期のシーズンです。

先に書いた通り日本のように同時期に全国一斉スタートということがないとは言え、8月末から9月初旬に始まるところが最も多く、チラシにも新学期グッズの安売り広告が載っています。

さて学校へ通うのに用意するもの、日本なら副教材や教具など学年ごとにたくさんあると思いますが、こちらは基本的に筆記用具のみ。授業で使うはさみ・のり・色鉛筆などは全て学校においてあるものを使用し、自宅から持っていくことはありません。ノートも小学生は単語のテストや授業後の問題提出で使う程度で、板書用に特定のものを指示されることはありません。綴じ込み側に穴があり、1枚ずつに切れるタイプのものだと、全教科を共有でき、提出したものを返されたときもバインダーで保管できて便利です。

話が後先になりましたが、初めてこちらの教科書を見た人はあまりの大きさに驚くのでは。コピー用紙大で厚さは5センチほどもありますから重さも相当なものです。義務教育の児童生徒に対しては無償配付をする日本とは異なり、全てが学校からの貸し出しで、表紙裏に貼ってある紙には過去にその教科書を使った生徒の名前が書かれています。新しい版が出るか、傷みがひどくなるまで最低でも5年間は使うため、線1本引くことも許されません。漢字の読み仮名を自由に書き込む日本式の使い方はできませんから、十分な注意が必要です。

また原則として教科書の保管は学校になり、子供達は宿題がでたときのみ家に持ち帰ります。

高学年になると宿題も増えるため、肩紐がぐいと食い込み、以前は体の負担が心配になるほどでしたが、いまは車のついたバックパックが主流で、登下校時にゴロゴロ引きずって歩いている生徒が多くいます。

ただ iPad や Kindle の普及にともない、昨年あたりから電子書籍の教科書を導入する学校もでてきており、紙に印刷されていない教科書に驚かれる方もいるかもしれません。

教科書に関して一つお勧めなのが、小学高学年向け社会の教科書を個人用に買うことです。特に歴史の教科書はアメリカそのものを学ぶこともできますし、「アメリカ人の常識」を知ることでこの国への理解も深まります。いまはオンラインで新品から中古まで買うことができますから、英語の勉強も兼ねて、ぜひご一読ください。

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