top of page

Vol. 14: Back to School Night(バック・トゥー・スクール・ナイト)

 新学期が始まり、先生も生徒も顔合わせが終って3週目あたり、お互いにようやく落ち着いてきたという頃にどこの学校でもBack to School Nightが催されます。ナイト=夜?と思われるかもしれませんが、昼間仕事をしている保護者にも出席してもらえるよう、学校説明会にあたるこのイベントは夜が原則になっています。

 小学校では自分の子供が通う教室へ行き、担任の先生のお話を聞きます。自己紹介から始まり、クラスの方針やおおまかなカリキュラム、クラス目標などと続き、宿題提出や子供たちとの約束事まで細かに話される先生もいます。熱心な保護者が多く、質問も必ずでますが、時間の許す限り丁寧に答えてくれます。ボランティアを必要とする先生は、このときにどんな仕事をお願いしたいという具体的な希望も出ますから、赴任間もないお母さんがアメリカ社会に足を踏み出すには良い情報も得ることができます。

 中学校からは、教科担任制でその先生の教室に生徒が移動するため、1クラスに対して決められた時間で親たちも次々と移動しなければなりません。わが子が学ぶ教室で、掲示物や展示物を見、同じ机に座って先生のお話を聞くことで、子供たちの学習環境が分かるだけでなく、移動途中にはどこが広場で、どこにロッカーがあり、どんなところで昼食を食べているかも含めて知ることができますから、学校見学としても最適です。

 高校になると、日本と同じように生物・化学・物理と教科数が増えるだけでなく、指導内容が専門的なクラスとレギュラーとに細分化されるため、教室移動もたいへんです。1教科10分~15分で終って、休み時間の10分間で次に行かなければなりません。キャンパスが広いと駆け足移動で、子供たちの日常生活が思った以上に忙しいことがよく分かります。

 日本とアメリカの学校の大きな違いの一つは「入学式」や「始業式」がないことと「授業参観」がないことでしょう。新入生なら入学式後に、その他の学年なら授業参観や学級懇談で担任の先生の人となりを知ることができますが、こちらでは送迎時に顔を見ることがせいぜいで、言葉を交わすまではなかなかできません。でもBack to School Nightに出席さえすれば、子供たちが指導を受ける先生全てに、その教室で会うことができるです。

 夜の開催で夫婦参加も多いので、ぜひご主人にもごいっしょに。出張でご主人が無理というとき英語が良く分からないからと欠席してしまわずに、お友達に頼んででも出席しましょう。親にとってはBack to School Nightが新学年のスタートラインです。

Featured Posts
Recent Posts
bottom of page