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Vol. 22: おみやげ

旅先から帰ってきたときばかりでなく、親しい友人宅を訪問するときでも、日本人はよく「おみやげ」を持参します。デパートのお菓子売り場の盛況ぶりを見ても、その数の多さに圧倒されるほど。日本で1学期を終え、夏休み中に引っ越しを予定されている方も多いでしょうから、今日は「おみやげ」についてお話します。

海外でのショートステイや留学の場合、オリエンテーション先でよく、日本的な物をいくつか用意するよう指示されます。絵葉書や、和風柄の布、うちわや扇子など、軽くて気軽に渡せるものを買った記憶のある方もおられると思います。先方が日本からの学生なりお客さんを受け入れるつもりで待っていてくれるときには、話題にもなり、喜ばれもします。

  けれども引越しをして家族で何年間かそこで生活をするというとき、そうした「おみやげ」が絶対に必要かといえば、答えはNOです。もちろんあったほうが、言葉の不足を補い、間を取り持ってはくれますが、ご近所に笑顔で「Hi(ハイ)」と明るく挨拶するほうが、アメリカではより早く受け入れられます。

ご主人の仕事関係は別として、“Welcome(ようこそ)”と自宅によんでくれたお宅へは、相手の好みが分かるまで、花の小鉢が最も無難。花はスーパーでもどこでも売っているので、いつでも買うことができますし、宗教や民族を問いません。

それではありきたりで、日本からの「おみやげ」にはならないと思われるかもしれませんが、千代紙で折った鶴や和風のカードを添えるだけでテイストが変わりますし、ポットを和紙でくるんでも素敵です。いまは折り紙でも包装の仕方でもインターネットで簡単に調べられますから、色柄がきれいな千代紙や和紙を多めに買っておくと、いつでも使えて重宝します。

お子さんが学齢のときは、新しい友達に渡す小さな「おみやげ」が予想以上に大ヒットということもあるようです。というのは日本の文具はデザインも品質もよく、消しゴム・シール・ポストイット等など、夏に一時帰国する友達に頼むアメリカ人もいるほど人気が高い。筆記用具も日本製はカラフルなものが多いうえに書きやすく、中高生にも喜ばれますから、これも少し多めに買っておくと急なときにも使えます。

袋菓子やスナックも子供達は大好きです。南カリフォルニアでは日本食を扱うスーパーも多いので、新商品を除いて、賞味期限が短いものをわざわざ日本で買ってくることはありませんが、近くにそうした店がない地域に行かれる方は、ご自分のお子さんが好きなものを持っていくと、渡す機会がなくても無駄にはなりません。

問題なのが、日本と同じくアレルギーのある子供が増えていることで、食品を渡すときには、原材料が何かを英語で言えるようにしておきましょう。特に砂糖、小麦、卵、乳製品、ピーナツはアレルギー反応が出やすく、親御さんの許可なくして渡してしまうと、こっそり食べて大事になりかねません。自分で判断できる年齢の場合は、どこの学校も休み時間にスナックを食べることが許可されているので、珍しいお菓子を試食しつつ、皆で大いに盛り上がるようです。

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