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海外生活してよかった! こと     ~アメリカ~

 

「バー・ミツバ(Bar Mitzvah)」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。十三歳の男の子に行われるユダヤ教の宗教儀式のことで、女の子は十二歳で「バト・ミツバ(Bat Mitzvah)」を行います。どちらも神の戒律を守る責任を負う年齢になったことを祝う儀式で、日本で言えば「元服」に近いイメージです。

我が家が初めてその招待状を受け取ったのは、長男が小学六年生の時でした。差出人は、家族ぐるみで親しくしていた友人一家。招待状には、シナゴーグ(ユダヤ教会堂)で儀式を行った後、ホテルで夕食付きのパーティーを開くと記され、末尾には「R.S.V.P.(要返信)」の文字がありました。出欠と参加人数を知らせるよう、返信用封筒も同封されています。

夫は出張で出席できず、私と息子で参列することにしましたが、「何を着ればよいのか」「お祝いはどうするのか」など、悩みは尽きません。現地の人に尋ねても、「招待されたことがないから分からない」という返事が多く、迷った末、息子はブレザーにネクタイ、私はワンピースを選び、お祝いはホテルの夕食相応の金額を用意して、カードも添えました。

儀式は、キリスト教の神父にあたるラビの進行で厳かに始まりました。スーツでびしっと決めた主役の少年が、ヘブライ語でトーラー(聖典)を朗読する姿は堂々としていましたし、我が子の成長に感無量の表情を浮かべる両親と、誇らしげに孫を見つめる祖父母の姿には、世代を超えて受け継がれる伝統の重みがひしひしと伝わってきました。

ところが、ホテルへ場所を移すと雰囲気は一変しました。会場にはプロのDJが入り、皆で歌い踊り、まるで披露宴のような賑やかさです。主役の少年が椅子に乗せられ、大人たちに担がれて会場を一周すると、割れんばかりの拍手と喝采で、最高潮に達したところでお開きとなりました。

帰路、参列した親同士で「ユダヤの人たちは結婚式の他にも、こんな盛大な儀式もするのね」と語り合ったことも、今では懐かしい思い出です。    相談員O

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